2012/02/22

世界のブックデザイン展

最終日に駆け込むようにして、飯田橋の印刷博物館にて行われていた「世界のブックデザイン展」に行ってきました。




毎年12月から1,2月の期間に開催される、ヨーロッパや日本のうつくしい本を紹介する展覧会ですが、今回はカナダ等からも新しく作品が追加されていました。




紙面のレイアウトのみならずそのコンセプト、製本技術など総合的に評価された本が集うだけあって、さすがの見応え。最終日とあってか来場者も多く、皆熱心に見入っていたのが印象的でした。




なかでも、ページを開いたとたんに別世界へと誘われる吸引力のある本が、往年の名作「ジキル博士とハイド氏」を絵本にした以下の作品。




ジキル博士とハイド氏ジキル博士とハイド氏絵本ナビ





原書の独特な世界観をたっぷり味わえる静かで奇妙なイラストが印象的。

その世界観を最大限引き出したレイアウトや製本も安定しています。




絵本を「読む」というよりも、絵本の世界の中に「入り込」んでしまったかのような空気の違いをはっきり感じることができる作品です。




……




それにしても、肌触りのある紙の上に活字が印刷されている様はほんとうにすばらしい。

最近電子書籍リーダーの読みやすさに驚いたばかりですが(爆)、やはり実際に印刷製本された書籍というのはまた格別だな、と思える展示でした。